29歳、離婚しました。

家事は元妻にまかせっきり。そんな生活力ゼロ男の離婚後の生活を綴ったブログです。著者がその後の生活の中で見つけた生活術やお役立ち情報をお届けします。

LANケーブルで機材に電源を供給できるPoE機能はとっても便利!

      2017/10/13

自宅やオフィスでネットワーク機材の設置・設定を行っている際に、こんな風に思ったことはありませんか。

配線を減らしたい!電源が遠くてネットワーク機材への配線が大変!

無線LANが一般家庭に十分に普及した現在では、有線LANを使っている方は以前に比べると少なくなってきたのかもしれません。

ですが速度面で有線LANにアドバンテージがあるため、有線LANを使い続けている方もまだまだいらっしゃると思います。※
また無線LANの不安定さ(電波強度の強弱やAP同士の電波干渉などによる)を嫌って、という理由もあるでしょう。

スポンサーリンク

はるるの自宅では無線LANと有線LANを併用しており、タブレットやスマホ、ノートPC、テレビ、AVアンプについては無線LANを、デスクトップPCやサーバーには有線LANを使用しています。

これらの使い分けの理由は簡単で、デスクトップPCやサーバーには無線LAN機材が搭載されていないからです。

もちろん無線LAN機材を後付することは可能です。
ただ追加で費用がかかりますし、特にサーバーは他の機材のSNMPを使った監視、イベントサブスクリプション・rsyslogによるログ収集も担当しているため、無線LANが不安定になって監視・ログ収集がコケていた…なんてことは避けたくて。

そのためはるるの自宅の有線LANの配線部は配線でいっぱい!

また無線LANであっても有線LANの配線部に比べれば配線は少ないものの、それでも無線LANアクセスポイントの電源ケーブルや電源供給用のACアダプターなどでごちゃごちゃします

これらの問題はどこのご家庭でも起こり得る話ですね。

また有線LANや無線LANのネットワーク機材を設置する際に、機材の設置場所と電源の取り出し場所(壁コンセントなど)の距離が離れており、電源ケーブルの配線・電源の供給が大変!
といった問題に悩んでしまった経験をお持ちの方もいらっしゃるかもしれません。

そこで今回は、少しでもネットワーク機材などの配線を減らせないか、という要望を叶えられ、電源が遠くてネットワーク機材への配線が大変! といった問題を解決できるかもしれないナイスグッズ・技術(規格)をご紹介します!

※現在販売されている有線LANのネットワーク機材の多くは1Gbps対応ですが、2017年8月現在普及しつつある無線LAN規格であるIEEE802.11acでは、1Gbpsを超える速度で通信可能な製品もあるため、一概に有線LANの方が高速であるとは言えません。

また2017年8月現在有線LAN製品では、10Gbps対応の機材も販売されていますがそれなりに高価です。

PoE(Power over Ethernet)を使えば、LANケーブル経由で機材に電力を供給できます!

はるるが今回ご紹介する『少しでもネットワーク機材などの配線を減らせないか』という要望を叶えられ、『電源が遠くてネットワーク機材への配線が大変!』 といった問題を解決できるかもしれない技術(規格)、それはPoE(Power over Ethernet)です!

PoE(Power over Ethernet)とは?

イーサネットで使用するUTP(Unshielded Twisted Pair)ケーブル※を使用して電力をやりとりする技術のことを、PoE(Power over Ethernet)と呼びます。

またPoEによって接続先の機材に電力を供給することをPoE給電と呼びます。

つまり、LANケーブルを使って電気を接続先の機材に供給。
それにより接続先の機材を稼働させ、その機材とのイーサネット通信を可能とする技術です。

そしてこのPoE(Power over Ethernet)の最大の利点は、接続先機材に電源供給用の電源ケーブルの接続が不要であること。

この利点により電源ケーブルやACアダプターが不要となり、機材周辺が配線でごちゃごちゃになってしまう問題がかなり改善します!
また接続先機材の周囲に電源(壁コンセントなど)がない場合にも、延長ケーブルを使って電源を機材まで取り回す必要はないのです!

電源の代わりに使うのは、PoEに対応したLANケーブルとPoE給電機材です。

※UTP(Unshielded Twisted Pair)ケーブルはノイズに対するシールド処理が施されていないより対線ケーブルで、いわゆる一般的なLANケーブルのことです。
これとは別に、ノイズが多い工場などで使用する目的でシールド処理が施されているSTP(Shielded Twisted Pair)ケーブルも存在します。

PoE(Power over Ethernet)には大きくは3つの規格があります!

2017年8月現在PoEについて、大きくはIEEE802.3af、IEEE802.3at、UPoEの3つの規格があります。

IEEE802.3afはPoEと呼ばれ、最大15.4Wの電力を供給可能です。

IEEE802.3atはIEEE802.3afの供給電力を上げ、30Wの電力を供給可能としています。
供給可能な電力を上げたことから、PoE Plusと呼ばれることもあります。

UPoE(Universal Power Over Ethernet)はCisco社が2011年に発表した規格で、PoE Plusの30Wを超える60Wの電力を供給可能としています。

これら3つは総称してPoEと呼ばれており、これらの規格の違いは供給可能な電力※と覚えておけばOKです。

※厳密には使用可能なLANケーブル(のカテゴリー)なども異なるようですが、現在主流なLANケーブル(CAT5e以上)であればすべての規格に対応しています。

PoE(Power over Ethernet)対応機材・配線の例

PoEを使えば電源の配線は不要。
そして有線LANケーブルの配線だけでOKなので、配線でごちゃごちゃしないし、電源の取り回しに苦労することもなくなるよ!
と言われても、これだけではいまいちイメージが湧かないかもしれません。

そこで実際にPoEに対応した機材を例に上げて、その使い方や利点を説明したいと思います!

PoE(Power over Ethernet)の使用に必要な機材

PoE(Power over Ethernet)を使うためには、以下のような機材が必要です。

PoE給電機能を持った機材

PoEはLANケーブルを使った給電機能です。

そのためPoE給電機能を持っているのは、LANケーブルを接続できるPoE対応L2スイッチ(家庭向けの製品ではスイッチングハブと呼ばれることが多い)や、LANケーブルとLANケーブルの間に設置して給電機能を追加するPoEインジェクター機材です。

前者の例としてはヤマハさんのPoE対応スマートL2スイッチ、SWX2200-8PoEが挙げられます。

SWX2200-8PoEでは、IEEE802.3afとIEEE802.3atの給電に対応しており、1ポートで最大30Wの電力を供給可能です。

ただこのSWX2200-8PoEもそうなんですが、全部のポートでIEEE802.3atに対応し、最大の30Wの電力供給が可能ではない製品もありますのでご注意ください。

たとえばSWX2200-8PoEでは、8ポートのうち1番・3番・5番・7番ポートはIEEE 802.3at準拠、2番・4番・6番・8番ポートはIEEE 802.3af 準拠となっており、奇数ポートのみ30W給電が可能です。
さらに1番ポートに30W給電を行っている場合は、対となる2番ポートには給電されなくなります。

こういった仕様は製品ごとに異なるので、製品を選定する際は要注意です!

次に後者の例としてはヤマハさんのPoEインジェクター、YPS-PoE-ATが挙げられます。

PoEインジェクターは、有線LANケーブルと有線LANケーブルの間に設置することで、設置後の有線LAN経路にPoE給電を行う機材のこと。
LANケーブル延長機能 + 電源供給機能を提供する機材、といった感じでしょうか。

先に挙げたSWX2200-8PoEのような複数のPoE対応ポートが必要でない場合には、このPoEインジェクターを使うと良いでしょう。

このYPS-PoE-ATでは、IEEE802.3afとIEEE802.3atの給電に対応しています。

PoE受電(PoE給電対応)機能を持った機材

30Wや60Wといった給電可能な電力の限界があることから、LANケーブルを接続できる機材なら何でもPoEで稼働させられる!
というわけではありません。

したがってPoEで動作させることができるのは、PoE受電(PoE給電対応)機能を持った機材のみとなります。

この例としては、たとえばヤマハさんの無線LANアクセスポイントであるWLX402や、コレガさんのネットワークカメラ、CG-NCPVD032Aが挙げられます。

こういったPoE受電(PoE給電対応)機能を持った機材であれば、LANケーブル経由でPoE対応L2スイッチやPoEインジェクターから送られた電力のみで稼働させることができ、別途電源の配線・接続は不要です。

ちなみにPoE受電(PoE給電対応)機能を持った機材の中にはWLX402のようにPoE給電と、コンセントからの給電のどちらにも対応している製品もあります。

ただこの場合には、別途電源アダプターの購入が必要なケースもあり、WLX402の例ではYPS-12V3Aという専用の電源アダプターが必要になります。

CAT5e以上のLANケーブル(UTP)

PoE給電機能を持った機材・PoE受電(PoE給電対応)機能を持った機材間の接続に使用するLANケーブルは、CAT5e以上のLANケーブル(UTP)であればOKです。

これについては以前ヤマハさんのサポートに、PoE機材間の接続に使うLANケーブルはフラットケーブルではダメだとか、推奨するケーブルはカテ6(CAT6)である、などありますか?
と聞いたところ、PoEの規格であるIEEE802.3afとIEEE802.3atに準拠したケーブルなら何でもOKですよ!という回答をいただきました。

そのためIEEE802.3atで定められているCAT5e以上のLANケーブル(UTP)であれば、多分大丈夫ということでしょう…。

ちなみに以前はるるの自宅で、ヤマハさんのPoEインジェクターYPS-PoE-ATと、無線LANアクセスポイント製品のWLX402の間を、長さ20mのCAT6の普通のケーブルとフラットケーブルの両方で、正常に給電・動作可能か試したところ、どちらも問題なく動作していました。

したがって以下のようなCAT6のケーブルを使えば、普通のケーブルでもフラットケーブルでも問題ありません。

PoE(Power over Ethernet)を利用するための接続方法

これは、先ほどから『PoEはLANケーブルを使った給電機能』と書いていることから分かるとおり、PoE給電機能を持った機材とPoE受電(PoE給電対応)機能を持った機材間を、CAT5e以上のLANケーブル(UTP)で接続するだけです。

以下は短いLANケーブルを使用して、はるるの自宅のルーターと無線LANアクセスポイント間の接続を簡単に示したものです。

画像左上の機材がヤマハさんのPoEインジェクターYPS-PoE-AT、右上の青い筐体の機材がルーターRTX1210、そして右下の白い機材が無線LANアクセスポイントのWLX402

画像中水色のLANケーブルの部分がPoE給電されている区間となります。

※ルーターと無線LANアクセスポイント間を2本のLANケーブルで接続しているのは、リンクアグリゲーションという機能を利用するためで、双方の機材にその設定を行っています。
リンクアグリゲーションなどの正しい設定をせずに機材間を2本のLANケーブルで接続すると、ループによるブロードキャスト・ストームが発生して通信障害が起こるため、ご注意ください。

PoE対応機材では、LANケーブルをカチッと接続した直後に、PoE受電(PoE給電対応)機能を持った機材が起動を始めます。
LANケーブルを取り外すとその瞬間に電力の供給がストップするので、もちろん機材の電源が切れてしまいます。

したがってPoEを利用する際は、LANケーブルが抜けたことによる機材の停止を防ぐため、抜け防止の爪が折れているケーブルの使用は避けた方が良いでしょう。

LANケーブルの配線だけですむのでとっても楽ちん!

さて、ここまでPoEの導入に必要な機材・接続方法をご紹介したので、最後に無線LANアクセスポイントを例に、具体的なPoEを使ったときのメリットをご紹介しましょう。

現在無線LANに使用する電波には、2.4GHz帯と5GHz帯の電波が存在します。

このうち特に5GHz帯の電波は物体の透過性が低いため、無線LANアクセスポイントと接続端末(クライアント)の間にパーティションなどの障害物があると、電波強度が著しく低下してしまい通信ができない、通信速度が極端に遅いといった問題が発生します。

また2.4GHz帯の電波であっても、障害物が多いと5GHz帯の電波と同様に通信ができない、通信速度が極端に遅いといった問題が発生します。

この問題を回避するために、無線LANアクセスポイントを天井に設置して、天井から地面方向に電波を浴びせるように設置することがあります。(無線LAN通信サービスを使用・提供しているお店などに行った際に、天井に設置してある無線LANアクセスポイントが見えることがありますね。)

これは天井設置により、無線LANアクセスポイント・クライアント間をなるべく障害物がない状況とすることを狙っています。

こういった設置パターンでは、通常の機材を使った場合には天井に有線LANケーブル + 電源ケーブルを配線する必要があります。
ところが天井には電源コンセントがあることは少ないため、別途電源をどこかから延長ケーブルで取り回してこなければならず、かなり大変。

これに対してPoEに対応した機材を使って設置する場合では、有線LANケーブルの配線のみですむため手間が軽減し、とっても楽ちんです!

また天井裏配線をしない場合、電源ケーブルはかなり太いため目立ちます。
ところが天井や壁と同じ色のフラットケーブルを使ったPoE給電であれば配線が目立ちにくい、という利点もあります。

さらにPoE対応製品の中には、NETGEARさんのGSM5212PのようにPoEパススルーに対応した製品もあり、これを使えばL2スイッチ自身をPoE受電で稼働させ、さらに別の機材にPoE給電することが可能です。

この機能を使えば、電源を接続していない子スイッチや孫機材を稼働させる、なんてことも可能になるんです!

というわけで、機材周辺が配線でごちゃごちゃして困っている!少しでも配線を減らしたい!
ネットワーク機材を設置したい場所の周囲に電源(壁コンセントなど)がなくて困っている!
といった場合には、ぜひPoEの使用を検討してみてくださーい!

スポンサーリンク

 - Windows, デジタル・家電, ネットワーク, 生活

ピックアップ コンテンツ&スポンサーリンク

関連コンテンツ