修理にも利用可能!PCにUSBでイヤホン接続などの音声出力機能を追加する方法
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PCの音声出力機能を修理したい!追加したい!
現在市販されているデスクトップPCやノートPCのほとんどには、音声を再生する機能とイヤホンジャック(3.5mm ステレオミニプラグを接続する接続口)が搭載されています。
そのためヘッドホンやイヤホンの端子をイヤホンジャックに接続するだけで、音声をヘッドホンやイヤホンで聞くことが可能です。
ところがこのイヤホンジャックは頻繁に抜き差しを行うという特性上、長期間使い続けるとプラグとジャック間の接触不良を起こしやすくなる。
あるいはジャックに強い力がかかることでPCのマザーボード(基盤)のハンダ付けが取れてしまい、ジャックとマザーボードが通電不良を起こすなどの理由から、故障することがあります。
前者の問題はプラグやジャックの清掃で改善することがありますが、後者の修理は難易度が高く、メーカーに修理依頼をした場合はそれなりの修理費用がかかることが予想されます。
今回はこういった故障したイヤホンジャックの代わりに、別系統の音声出力機能を追加することで、PCの音声出力機能を修理する方法をご紹介します!
また近年流行しつつあるスティック型PCにはイヤホンジャックが搭載されていないことが多く、そのままではヘッドホンを接続することはできません。
今回ご紹介する方法では、そういったPCにイヤホンジャック(音声出力機能)を追加できるので、スティック型PCにヘッドホンを接続したい方も、ぜひ参考になさってください!
USBオーディオ変換ケーブル(アダプター)を使えば、PCに音声出力機能を追加できます!
PCに搭載されていたイヤホンジャックが破損した場合や、元々イヤホンジャックが搭載されていないPCにイヤホンジャック(音声出力機能)を追加したい場合、以下製品のようなUSBオーディオ変換ケーブル製品を使うと良いでしょう。
USBオーディオ変換ケーブルはUSBオーディオ変換アダプターとも呼ばれ、PCのUSBポートに接続することでイヤホンジャックなどの音声出力機能を追加できる製品です。
また多くの製品ではアダプターにマイク機能も搭載しており、PCに音声出力機能だけではなくマイク機能も追加されます。
USBオーディオ変換ケーブル(アダプター)の使い方や接続方法
これはとっても簡単!
PCのUSBポートにUSBオーディオ変換ケーブル(アダプター)のUSBを接続し、USBオーディオ変換ケーブル(アダプター)のイヤホンジャックにヘッドホンなどの機材を接続。
ドライバーCDが付属※していれば、ドライバーソフトウェアをインストールし、音声出力先をUSBオーディオ変換ケーブルに切り替えれば作業は完了です!
これだけで音楽データを再生したり、YouTubeで動画を閲覧したときに、イヤホンやヘッドホンなどから音楽や音声が再生されるようになります。
※ドライバーが付属していない製品の場合は、Windows OSの標準ドライバーで動作することが多く、USBオーディオ変換ケーブル(アダプター)を接続してからしばらく待っていれば、自動的に機材がセットアップ・認識され、使用可能になります。
自動的に認識されない場合はメーカーのwebサイトにアクセスし、そこから専用のドライバーファイルをダウンロードしてインストールするタイプの製品もあります。
セットアップ方法は製品ごとに異なるので、詳細は製品の取り扱い説明書を参照してください。
DACという機材を使ってPCに音声出力機能を追加することもできます!
PCのUSBポートに接続することで、イヤホンジャックなどの音声出力機能を追加する。
というUSBオーディオ変換ケーブル(アダプター)と同じような機能を持った、USB DACという機材も販売されています。
DAC(Digital to Analog Converter)は信号をデジタルからアナログに変換する機能のこと。
そしてUSB DACは、このDACの機能をUSB接続で追加できる機材であり、PCが扱うデジタル音源データをアナログに変換し、ヘッドホンなどの再生機材で再生できるようにしてくれます。
実はUSBオーディオ変換ケーブル(アダプター)もこのUSB DACの機能を持っています。
ただ現状では、USB接続のデジタルからアナログに信号変換する機能を持った機材のうち、特に高音質な再生機能を提供する機材について、USB DACと表現されることが多いため、区別して記載しています。
USB DAC製品の例:
スティック型PCのUSBポートが足りない場合は、USBハブを使って分岐して!
スティック型PC製品の多くは、USBポートが1~2程度しか搭載されていません。
そのためスティック型PCにUSBオーディオ変換ケーブル(アダプター)やUSB DACを接続する際に、USBポートが足りず接続できないことがあります。
この場合には、USBの分岐による増設が可能なUSBハブと呼ばれる製品を利用すると良いでしょう。
USBハブには分岐元のUSBポートから給電して動作するバスパワータイプと、電源コンセントから給電して動作するセルフパワーの二種類の製品があります。
スティック型PCにたくさんのUSB機材を接続すると、バスパワーでは給電が不安定となることがあるため、少し高価となってしまいますがセルフパワータイプのUSBハブの使用をおすすめします。
バスパワータイプのUSBハブ製品の例:
セルフパワー/バスパワー両対応タイプのUSBハブ製品の例:
PCI Express接続のサウンドカードを使ってライン出力(Line-Out)を追加する方法
デスクトップPCなどのマザーボード上に搭載されており、ケース背面に接続口が用意されているライン出力(Line-Out)が破損した場合、PCI Express接続のサウンドカードをマザーボードに追加接続することで、ライン出力による音声出力機能を追加することが可能です。
PCI Express接続のサウンドカード製品の例:
PCI Express接続のサウンドカード製品を追加する場合、PCケースの内部にカードを追加するだけのスペースが必要です。
そのため購入前にカードのサイズを確認し、他のパーツ類と干渉せずに取り付けができることを確認の上、購入するようにしてください。
Bluetoothスピーカーを使って音声データを再生することもできます!
音声出力機能自体の追加が必要なわけではなく音声データを再生したいだけであり、かつ使用しているデスクトップPCやノートPC、スティック型PCに、Bluetooth通信の機能が搭載されている場合は、Bluetoothスピーカーという製品を使って音声データを再生することができます。
Bluetoothスピーカー製品の例:
この場合には、PCとBluetoothスピーカーをBluetoothで接続し、音声の出力先として指定すれば、PCで再生した音楽データの音をBluetoothスピーカーで聞けるようになります。
Bluetoothスピーカーを使った音声出力は、遅延が起きる場合も!
Bluetoothスピーカーを使った音楽データの再生には、一点だけ要注意事項があります。
それは再生時の遅延です。
Bluetoothスピーカーは、PCとBluetoothによる無線通信を行っており、使用する音声コーデック(圧縮方式)によっては、0.2秒前後の遅延が起こります。
これは音楽データを再生する分にはまったく気になりません。
ですが動画を再生したときは映像と音声がワンテンポずれるため、大きな違和感を感じる原因となるでしょう。
Bluetoothの遅延はA2DPというプロファイル(機能仕様・機能標準)に組み込まれている音声コーデック(圧縮方式)のAACか、Apt-Xを使っていればかなり小さくなるため、動画を再生する場合はこれらに対応した製品を購入すると良いでしょう。
以上、参考になさってくださーい!