すべりが悪く重い襖(ふすま)や障子、家具の戸棚のすべりを良くする方法
日々の生活の中で、こんな問題が発生し、困ってしまうことがあります。
襖や障子のすべりが悪く、重い!動かしづらい!異音がする!
これは新築の住居では起こりにくい問題であり、特に住み始めてから数年経った住居で起こりやすいトラブルでしょう。
以前はスルスルとスムーズに動いていた、部屋と部屋を仕切る襖や障子、スライドドアのすべりが悪くなり、動かすときに重く感じるように。
そのため、開閉時により大きな力が必要となってしまったり、ズズーーーー、シューーーーといった異音が発生するようになることも。
そこで今回はこういった問題を解決し、すべりが悪く重い襖(ふすま)や障子のすべりを良くする方法をご紹介します!
また、家具の戸棚のすべりも同様の方法で良くすることができるので、すべりが悪くて困っているという方は、ぜひ参考になさってください!
襖や障子のすべりを良くする方法
襖や障子のすべりの悪さは、以下のような対処を行うことで、改善することが多いです。
襖や障子、スライドドアの下部やレール部を掃除、ゴミを取り除く!
まず試してみてほしい対策がこちら、襖や障子、スライドドアの下部やレール部を掃除、ゴミを取り除く、というもの。
とってもシンプルかつ簡単な対策ですが、効果は抜群!
この対策を行うだけで、襖や障子のすべりの悪さがすっかり改善してしまうことも少なくありません。
襖や障子の下部にある少しだけ凹んだ部分(レール部)は、周囲より高さが低いため、ホコリや髪の毛などのゴミがたまりやすいです。
しかも凹んでいることから、掃除機をかけてもゴミがしっかりと取り切れないことがあり、どんどんとゴミがレール部にたまってしまうのです。
そしてレール部にたまったゴミが、襖や障子を開閉する際の抵抗となってしまい、すべりの悪さや重さの原因となります。
そのため襖や障子の下部、レール部にたまったゴミを掃除してしっかりと取り除くだけで動きが改善する、というわけ。
たとえばこちら、はるるの自宅の和室と洋室を仕切るスライドドアの様子です。
レール部にゴミがたまっておらず、動きがとてもスムーズ。
動きの悪さや重さを感じることはありません。
対してこちらは和室と荷物入れスペースを仕切る襖の下部の様子です。
襖の下部の部分に、ホコリ汚れがたまっているのがよく分かると思います。
こういった汚れは、設置場所から襖や障子を取り外してからの方が掃除をしやすいので、外して掃除をしましょう!
というわけで、取り外した襖の下部(レールとの接触部)の様子がこちら。
襖の下部に付着したホコリ汚れは、濡らした雑巾で拭き掃除をすれば、以下のように簡単にキレイにすることができます。
レール部の方は、まずは掃除機をかけて大まかな汚れを吸い取りましょう!
次に、掃除機では取り切れなかった細かな汚れや凹み部の端の方にある汚れを、濡らした雑巾で拭き掃除。
そして以下のように汚れがなくなり、キレイになればお掃除は完了です!
最後に襖や障子、スライドドアを再度設置し、開閉動作をしてみてください。
すべりが十分に改善していれば、後述の対策は行わなくてもOKです。
ただし併せて対策を行えば、よりスムーズな開閉動作の実現を期待できます。
すべりを良くするための専用グッズ、潤滑剤を使用する!
襖や障子、スライドドアなどのすべりを良くする専用のグッズや潤滑剤製品が、ネット通販サイトなどで販売されています。
先にご紹介した襖や障子、スライドドアの下部やレール部を掃除、ゴミを取り除く!対策を実施しても、十分にすべりが改善しない場合は、そういった製品の使用をおすすめします。
尚、すべりを良くする専用のグッズや潤滑剤製品は、レール部などにゴミがたまっていると効果が弱くなってしまいます。
そのため、まずはレール部の掃除を行いキレイにしてから使うようにしてください。(製品の説明書でも、使用前によく掃除するよう記載されている製品がほとんどです。)
すべりを良くするテープを使用する!
襖や障子、スライドドアなどのすべりを良くする専用グッズの代表的な商品が、川口技研さんの敷居スベリです。
本製品はレール部の凹んだ部分に、特殊な凹凸加工が施されたテープを埋め込むように貼り付けて使用します。
このテープを設置すると、襖や障子の底部とレール部の接触面積が小さくなる。
特殊なすべりやすい加工が施してある凸部のみが接触するようになるなどの効果があり、これにより摩擦抵抗が低減。
スムーズな開閉動作を実現するのです。
ちなみに住宅によっては、このテープと類似の効果を持つ製品が、入居前からレール部に設置されていることがあります。
はるるの現在の住居もこのパターンでして、以下のような凹凸加工が施されたテープがレール部にあらかじめ貼付されていました。
尚、こういった凹凸加工が施されたすべりやすさアップテープの類は、長期間の使用により凸部の摩耗が進みます。
凸部が摩耗するとすべりやすさアップの効果が弱くなるため、摩耗が進んだ場合は新しいテープに張り替えると良いでしょう。
敷居スベリはレール部の幅や長さが異なる複数の製品が販売されています。
購入の際は、使用する場所のレール部の幅や長さに合わせた製品を購入してください。
幅18mmの製品の例:
幅21mmの製品の例:
ちなみに接着剤で有名なセメダイン株式会社さんも、以下のようなすべりやすさアップテープを販売しています。
すべりを良くする薬剤製品を使用する!
襖や障子、スライドドアなどのすべりを良くする効果を持った薬剤製品も販売されています。
これは薬剤をレール部にこすりつけて塗布するタイプの製品と、スプレーで吹き付けるタイプの製品があり、どちらもすべりやすさアップに大きな効果を発揮します。
こすりつけて塗布するタイプの製品例:
スプレーで吹き付けるタイプの製品例:
個人的には、スプレーで吹き付けるタイプの製品の方が楽なので、よりおすすめです。
なにしろレール部にプシューと吹き付けるだけでOKなので。
ちなみにスプレータイプの製品の購入を検討されている方には、もう一つおすすめしたい製品があります。
それがこちら、シリコンスプレーという潤滑スプレーです。
シリコンスプレーは吹き付けた箇所にシリコーン皮膜を生成し、潤滑状態を良くする効果を発揮します。
そして他の潤滑スプレーとは異なり、木材にも使用可能です。※
そのため、襖や障子のレール部に使用することができ、すべりを良い状態とすることが可能です。
1本200~400円ほどであり、セメダイン 木部用すべり剤に比べて安価であること。
そして多用途に使用できることから、おすすめ度大です!
参考:
マウスのすべりが悪い時や引っかかり感を感じる時に試してみてほしい対策
シャッターが重い!動きが悪い・そんな時はシリコンスプレーで解決!
ファスナーのすべりが悪い時はKURE シリコンスプレーで解決!
※シリコンスプレー製品ごとに成分・使用可能箇所が異なるため、使用前に注意書きに記載されている使用可能箇所を、念のため確認してください。KURE シリコンスプレーは、メーカーさんのサイトに以下のような記載があり、木材・襖や障子のレール部への使用が可能です。
閉まりや滑りの悪い敷居やサッシに
アルミサッシだけでなく、襖や障子などの木製の敷居にも使えます。
レール部分にひと吹きすれば、スムーズな動きが復活します。
家具の戸棚のすべりを良くする方法
家具の戸棚は、ここまでにご紹介した襖や障子のすべりを良くする方法と同じように、レール部の掃除を行ってから潤滑剤を使用すれば、スムーズに動作するようになります。
家具の戸棚にも、もちろんKURE シリコンスプレーが使用可能です。
タンスや引き出しに
木製品にも使用できるので、動きの悪くなったタンスなどの引き出しにもおすすめです。
レールやスライド部分など、摩擦が発生する箇所にスプレーすれば、動きが滑らかになります。
はるるの自宅にあるサイドボードの戸棚も、購入からしばらく経ち、少し動きが悪くなっていました。
そのため以下レール部に少しだけシリコンスプレーを塗布したところ、スムーズに開閉できるようになりました。
本当にシリコンスプレーは素晴らしいです!
というわけで、襖や障子、家具の戸棚のすべりが悪く、重い!動かしづらい!異音がする!
などの問題が起きているときは、レール部の掃除をしてから敷居スベリやシリコンスプレーで潤滑状態を改善してみてください。
きっとスムーズに開閉できるようになると思いますよ~!